マラリアは、WHO(The World Health Report)の推計では、全世界で1年間に3億~5億人の患者、150万人~270万人の死者があると報告されており、その90%はアフリカ熱帯地方で発生しています。ケニア健康省とNGOは、マラリア対策として、特に患者数が多い5歳以下の子供たちを対象にベッドをカバーして使う防虫処理した蚊帳を配布しました。しかし、アフリカのビクトリア湖の盆地では、この蚊帳を魚捕りや小魚の乾燥用に使用する人たちが大勢います。
ザンビアでは、白い蚊帳をウェディングドレスに使う人もいます。 小魚の乾燥用に使う理由として、従来魚の乾燥に使っていたパピルスよりも、速く乾燥する、魚がこびりつかない、格安あるいは無料で簡単に入手できる、魚がまっすぐきれいな形に乾燥し商品価値が上がるなどがあげられます。 また、暑さが厳しい季節には、蚊帳を使わなくなる、ベッドルームでなくリビングルームで寝起きする子供たちは、毎日蚊帳を付けたり、はずすのが面倒など、蚊帳そのものの特性にも問題があるようです。 暑い季節でも風通しがよく、取り付け方法が簡単で、魚の乾燥には使えない。しかも安価で長持ちする。Treasures of The Planet は、そんな蚊帳のアイディアを募集しています。
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参考文献 Sleeping arrangement and house structure affect bed net use in villages along Lake Victoria,malaria Journal 2010,9:176 Unforeseen misuses of bed nets in fishing villages along Lake Victoria: Malaria Journal 2008,7:165