開発途上国での交通事故の死亡率は、HIV /エイズ、マラリア、結核などの次に5番目の高さにあります。NPO法人Treasures of The Planetは、東南アジア最貧国のひとつであるラオスの国道沿いの農村たちのリヤカーや子供用自転車後部に反射テープを貼るというシンプルな方法で、外灯や信号機が設置されるにはまだ時間がかかるラオスの農村地域の人たちとのコミュニケーションを深めながら、交通安全教育を普及する活動を行っています。 2015年3月ビエンチャンとヴァンビエンを結ぶ国道13号線沿いにあるカムマック村を訪問しました。
- カムマック村の道路には信号も外灯もないため、日が暮れると外は真っ暗になり、交通事故が多発しています。
- 光を当てると光源に向かって反射する再帰反射テープを見せると、村人たちは、こんなものがあるのかと驚き、農民たちが、ぜひリヤカーに貼って欲しいと集まり、リヤカー後部に反射テープを貼りステイプルガンで固定しました。
- 子供達の自転車後部に貼るといいということになり、たくさんの自転車に乗った子供達が集まってきたので、彼らの自転車の後部に反射テープを貼りました。
3ヶ月後、元長崎大学熱帯医学研究所の研究員で現在ラオスの保健省に勤務しているNPOの現地スタッフが、村長に反射テープの効果について聞いてきました。下記、村長さんの話です。
- 外灯がなく夜間は真っ暗なので、反射テープはとても効果があった。
- 自転車に乗る子供達が多いので、反射テープは、交通事故防止に有効。
今回の体験をもとに、NPO Treasures of The Planet では、Kham Mak 村の交通事故対策について検討し、ラオスの農村の交通事故対策普及をめざします。 目標
- Kham Mak 村の交通事故多発地域などを把握し、交通安全教育を普及させる。
- 子供達や家畜を交通事故から守る方法を考える。
- 他の村にも反射テープを配布し、普及させる。